「飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令の規定に基づく動物由来たん白質及び動物性油脂の農林水産大臣の確認手続について」の一部改正について
21消安第12077号
平成22年3月1日
農林水産省消費・安全局長
「飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令の規定に基づく動物由来たん白質及び動物性油脂の農林水産大臣の確認手続について」の一部改正について
動物由来たん白質の飼料については、BSEの発生防止の観点から、飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令(昭和51年農林省令第35号)に基づき、豚、家きん又は魚介類由来のたん白質以外の動物由来たん白質の製造工程と完全に分離された工程において製造(以下「分離製造」という。)されたことについて農林水産大臣の確認(以下「大臣確認」という。)を受けたものに限り、豚、鶏、うずら又は養殖水産動物の飼料として利用することができます。
また、「飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令の規定に基づく動物由来たん白質及び動物性油脂の農林水産大臣の確認手続について」(平成17年3月11日付け16消安第9574号農林水産省消費・安全局長通知。以下「確認通知」という。)において、大臣確認を受けるための製造基準や具体的な手続を定めています。
これまで、分離製造が確実に遵守され、飼料の安全確保が図られるよう、原料となる内臓や肉等の搬出先を、と畜場及び枝肉のみを取り扱うカット場並びに食鳥処理場に限定して大臣確認を行うこととし、対象となる製造業者の大臣確認の手続がほぼ終了したところです。
また、これまでの間、反すう動物由来の肉骨粉等が反すう動物に給与されるなどの不適切な事例は認められていない状況にあります。
このため次の段階として、現在原料の搬出先として認められていない、①豚の頭部等枝肉以外の可食部位を取り扱うカット場、②家きんを専門に処理するカット場等の調査を行ったところ、
①については、分別管理基準を満たしていること
②については、家きん以外の動物に由来する血液その他のたん白質を受け入れないこと
を条件とすれば、BSEの発生防止を図りつつ、未利用の畜産副産物の有効利用が可能であること明らかとなりました。
このため、上記の条件を満たす場合に限り、当該カット場等から搬出される残さを豚に由来する肉骨粉又はチキンミール等の原料として使用することを認めることとし、確認通知を別紙のとおり改正したので、御了知の上、貴会(組合)傘下の会員(組合員)に対して周知をお願いします。
なお、本通知の改正要旨、改正に伴う大臣確認の具体的な手続に関する留意事項は下記のとおりであるので、併せて周知をお願いします。
記
第1 改正の要旨
1 豚原料の収集先の追加
豚原料の収集先として、豚の枝肉以外の可食部位(頭部、足部及び内臓)を取り扱うカット場を追加した(従前は、分別管理基準を満たすと畜場及び豚の枝肉のみを取り扱うカット場等並びに豚を飼養する農場のみ)。
(確認通知別添3-2)
2 家きん原料の収集先の追加
家きん原料の収集先として、家きんカット場等を追加した(従前は、食鳥処理場及び家きんを飼養する農場のみ)。
(確認通知別添4、5及び6)
第2 留意事項
1 新たに追加した豚原料の収集先の要件
確認通知別添3-2の1の(1)の要件を満たすと畜場からの豚の枝肉以外の可食部位を取り扱うカット場等のみとする。
2 新たに追加した家きん原料の収集先の要件
(1)収集先の対象範囲
家きんカット場等は、家きんのカット、エキスの抽出、ミンチ等を行う食品工場のみとする。
(2)収集先との契約
製造業者(家きんカット場等から原料を収集しチキンミール等及び家きん加水分解たん白等を製造する者)は、家きんカット場等原料収集にかかわる者と、以下のアからウまでを内容とする契約を締結するものとする。
ア 家きんカット場等は、家きん以外の畜産物等の動物質原料を受け入れないこと。
イ 家きん原料の輸送に当たっては、家きん以外の動物に由来する血液その他のたん白質が混入しないよう専用容器を用いること。
ウ 契約を締結した製造業者が契約内容の実施状況を確認することを認めること。また、当該製造業者が実施状況を確認する際に、農林水産省の職員又は独立行政法人農林水産消費安全技術センターの職員の同行を認めること。
3 確認手続
(1)申請書等の添付書類
チキンミール等及び家きん加水分解たん白等であって、家きんカット場等から原料を収集して製造する場合は、確認通知別記様式第1-1号及び第7号に、以下の①から③までを添付するものとする。
① 原料収集先の一覧表
② 原料収集先と締結した契約書の写し
③ 製造工程の図面
(2)契約の締結を要する原料収集先の調査
今回、新たに追加した豚原料及び家きん原料の収集先については、地方農政局(北海道にあっては北海道農政事務所、沖縄県にあっては内閣府沖縄総合事務局。以下同じ。)が契約を締結した製造業者が行う原料収集先の契約遵守状況の確認に同行する。地方農政局は、契約が遵守され、製造業者による確認が適切に行われていること等を確認するものとする。
第3 施行期日
この改正通知は、平成22年4月1日から施行することとする。