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飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律施行規則の一部を改正する省令等の施行について

25消安第1583号
平成25年 6月20日

農林水産省消費・安全局長

飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律施行規則の一部を改正する省令等の施行について

 飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成25年農林水産省令第50号)、平成25年6月20日農林水産省告示第2052号(飼料の公定規格の一部を改正する件)、平成25年6月20日農林水産省告示第2053号(飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律施行規則の規定に基づき規格適合表示の様式及び表示の方法の一部を改正する件)及び平成25年6月20日農林水産省告示第2054号(飼料品質表示基準の一部を改正する件)(以下「改正省令等」という。) が平成25年6月20日に公布され、同日付けで施行された。改正内容は下記のとおりであるので、御了知の上、貴管下関係者に対する周知徹底につき御協力をお願いする。
 なお、平成25年6月20日農林水産省告示第2052号(飼料の公定規格の一部を改正する件)の「次のよう」は別添のとおりであるので、貴庁に備え置いて縦覧に供されたい。
 また、「飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令の一部を改正する省令等の施行について」( 昭和56年7月27日付け56畜B 第1594号農林水産省畜産局長・水産庁長官通知。以下「56年施行通知」という。)及び「飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律の運用について」( 平成13年3月30日付け12生畜第1826号農林水産省生産局長・水産庁長官通知) を別紙新旧対照表のとおり改正したので、併せて御了知の上、貴管下関係者に対する周知徹底及びその運用について御協力をお願いする。

第1 改正の要旨
 豚用の配合飼料については、市販されているものの大半が公定規格に適合している一方で、粗たん白質等の栄養成分が余分に含まれていると、これがふん尿として排せつされ、ふん尿中の窒素等が悪臭などの環境問題を引き起こす原因となる。飼料資源を無駄なく有効に利用し、排せつされる窒素等を低減するためには、家畜に必要な栄養成分を含み、かつ、余分な栄養成分を含まない環境負荷低減型配合飼料を普及させていく必要がある。
 このため、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律(昭和28年法律第35号。以下「法」という。)第26条第6項及び第32条第2項において準用する法第3条第2項の規定に基づき、環境負荷低減型配合飼料の公定規格及び表示基準を設定することについて農業資材審議会の意見を聴いたところ、これを適当と認める旨の答申があったことから、昭和51年7月24日農林省告示第756号(飼料の公定規格。以下「公定規格」という。)及び飼料品質表示基準(昭和51年7月24日農林省告示第760号。以下「表示基準」という。)を改正するとともに、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律施行規則(昭和51年農林省令第36号。以下「規則」という。)及び昭和51年7月24日農林省告示第758号(飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律施行規則の規定に基づき規格適合表示の様式及び表示の方法を定める件)について所要の改正を行ったものである。
1 公定規格について
(1)環境負荷低減型配合飼料(子豚育成用及び肉豚肥育用)の公定規格が次のとおり設定された。
 子豚育成用肉豚肥育用
カルシウムの最小量(%)0.550.50
トレオニンの最小量(%)0.470.36
メチオニン及びシスチンの最小量(%)0.440.34
うちメチオニンの最小量(%)0.220.17
リジンの最小量(%)0.720.56
非フィチン態りんの最小量(%)0.230.20
粗たん白質の最大量(%)15.513.0
りんの最大量(%)0.600.50
可消化養分総量の最小量(%)7573
(2)公定規格の備考の2において、配合飼料中のアミノ酸(トレオニン、メチオニン及びシスチン並びにリジンをいう。以下同じ。)及び非フィチン態りんの成分量の定義が定められた。
(3 ) 公定規格の備考の3において、配合飼料中のアミノ酸及び非フィチン態りんの成分量の計算方法が定められるとともに、同3の別表第1に飼料原料(原物)中のアミノ酸の量が、同3の別表第2に飼料原料(原物)中の非フィチン態りんの量が定められた。
2 規則について
 環境負荷低減型配合飼料の公定規格について、新たな栄養成分としてアミノ酸及び非フィチン態りんの規格が設定されたことに伴い、検定申請書の様式に環境負荷低減型配合飼料の栄養成分(アミノ酸及び非フィチン態りん)の記載欄が追加された(規則様式第32号(第43条関係))。
 規格設定飼料製造業者の登録基準に係る配合飼料の検査設備のうち脂肪抽出装置については、粗脂肪を検査する場合に限り整備することとされるとともに、品質管理の方法のうち参考品の保管期間については、必要最短の保管期間とするようその期間を「製造日から1年間」が「当該製品が消費されるまでの期間を経過した後3月間」に変更された(規則別表第5(第48条関係)及び別表第6(第49条関係)関係)。
3 表示基準について
 環境負荷低減型配合飼料の公定規格が設定されたことに伴い、飼料の消費者が環境負荷低減型配合飼料の品質を識別できるようにするため、環境負荷低減型配合飼料については、粗たん白質及びりんの成分量の最大量を表示することとされた(表示基準別表(第1関係)及び第2)。
4 規格適合表示について
 環境負荷低減型配合飼料の規格適合表示の様式は、次によることとされた。
 環境負荷低減型配合飼料の規格適合表示の様式
第2 改正に伴う留意事項
1 暫定値の取扱いについて
 これまで、新規の原材料の可消化養分総量及び代謝エネルギーについては、56年施行通知の別記3に基づき、提出された消化試験成績等を基に農業資材審議会飼料栄養部会で審議の上、公定規格の備考の3の別表に可消化養分総量及び代謝エネルギーを暫定的に定めてきたところである。
 今般、環境負荷低減型配合飼料の公定規格が設定されたことに伴い、施行通知を別紙新旧対照表のとおり改正し、アミノ酸の暫定値申請の手続を設けることとした( 改正後56年施行通知別記3 )。今後、公定規格の備考の3の別表第1に記載のない原材料のアミノ酸の暫定値設定を要望する場合は、施行通知の別記3により農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課宛て暫定値申請書を提出するものとし、暫定値が設定されるまでの間は、当該原材料のアミノ酸は環境負荷低減型配合飼料のアミノ酸に算入しないこと。
 なお、当該改正に係るアミノ酸は、特定の申請者からのデータに基づくものであることを考慮し、暫定的に定めた旨を公定規格の備考の3の別表第1の備考欄に明記することとし、当該暫定値が日本標準飼料成分表(独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構編)に収載された後に、備考欄の暫定的に定めた旨の記載を削除する改正を行うこととする。
2 フィターゼによる分解の結果生じる非フィチン態りんの算出方法について
 公定規格の備考の3の第2章の2の表にフィターゼによる分解の結果生じる非フィチン態りんの算出方法が定められた。今後、同表に記載のないフィターゼについては、農業資材審議会飼料安全部会におけるフィターゼの効果に関する審議結果を踏まえた上で、飼料栄養部会において算出方法の審議を行うこととする。
3 検定申請書
 環境負荷低減型配合飼料に係る検定申請書の記載方法は、「飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律の運用について」(平成13年3月30日付け12生畜第1826号農林水産省生産局長・水産庁長官通知)第3の3の(1)によること。
4 施行期日
 改正省令等は、公布の日(平成25年6月20日)から施行することとされた。ただし、施行前に旧様式により提出された検定申請書は、改正後の新様式により提出された検定申請書とみなすことととされた。

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